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#Canon#Panasonic#SONY

人間が見えない光も捉えこの世の全てをデジタル化する、キヤノンがSPADセンサーの開発を加速!

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Canonが高画素のSPADセンサーを量産化

日本経済新聞がこれまでのCMOSセンサーの性能を大幅に上回る可能性を持つSPAD(単一光子アバランシェダイオード)イメージセンサーをCanonが新開発し製造を開始するという記事を公開しました。

キヤノンが暗闇でも高画質でカラー撮影できる画像センサーを開発した。デジタルカメラに使われるCMOSセンサーがぎりぎり感知できる光の10分の1程度の明るさまで認識でき、肉眼では何も見えない状況でも鮮明に撮れる。2022年から量産する。防犯・監視など従来分野の画像の質向上にとどまらず、宇宙や自動運転などで新たな画像認識の用途開発にもつながりそうだ。

Via: 日本経済新聞 – キヤノン、暗闇でもカラー撮影 センサー22年量産
  • 従来のSPADセンサーの3倍の解像度の320万画素を実現。
  • CMOSセンサーが感知できる光の10分の1でも認識可能で肉眼でも見えないような暗闇でのカラー映像の撮影が可能。
  • 防犯カメラに搭載氏23年内に投入する計画。
  • 宇宙や自動運転などでの画像認識の用途開発にも繋がる。

この画期的なイメージセンサーは、当初は川崎事業所で22年に量産を開始するということですが先月Canonがリリースした平塚の新工場でも生産が開始されるということです。

このSPADセンサーの技術開発は今年の3月にCanonが成功したというリリースをおこなっていました。

AR、VR、自動運転、超高速度撮影、自動ロボット。IT革命によって可能性が大きく広がり、今後の社会を変えていくと期待されるキーデバイスが、光を電気信号に変換する「センサー」です。キヤノンが開発発表したSPADセンサーは、SPADセンサーとして世界で初めて100万画素を実現。世界中から注目を集めています。2021/3/31

Via: Canon – 世界初、100万画素SPADセンサーの開発に成功

CMOSは光の量を測る際にノイズも混じるということですが、SPADは光子の量を直接カウント出来るということで、ノイズが混じらないという特徴があるということです。

CANON SPAD イメージイセンサー

で、今回のCanonの開発成功の発表が凄いのが、多画素化を確立したということ。

CANON SPAD イメージイセンサー

なんと、画素数に関係無く、ピクセルの開口率がほぼ100%を実現したということで、つまりは多画素すればするほど全ての光子を正確に捉えることが出来るということですね!

更に、SPADセンサーがすごいのが、100ピコ秒の分解能を持っているということで、光の反射時間の計測が可能となりすTime-of-Flight(ToF)方式によって、物体を3Dに捉えることが出来るなんて凄すぎますよね。

CANON SPAD イメージイセンサー

更に!このSPADセンサーはその高速性を活かして24000fpsというグローバルシャッター性能を備えているということで超超スローモーション撮影も可能ということです。

超低ノイズで高感度、超高速でグローバルシャッター、、、、ということで、これがコンシューマーカメラに降りて来ることになれば、すごいことになりそうですね。

SONYもSPAD LiDARセンサーを発表!

で、このSPADイメージセンサーは勿論Canonだけが開発しているというわけでは無く、ソニーセミコンダクター社も3月に車載用LiDARセンサーとしてSPADセンサーを発表しています。

ソニーは、業界初の車載LiDAR(ライダー)向け積層型直接 Time of Flight(dToF)方式のSPAD距離センサー『IMX459』を商品化します。
本製品は、10μm角の微細なSPAD(Single Photon Avalanche Diode)画素と、測距処理回路を1チップ化し、1/2.9型と小型ながら高精度かつ高速な測距を実現します。

Via : ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
SONY SPAD イメージセンサー

SONYが得意と知る積層構造も採用され小型かつ高速のLiDARソリューションを実現しているということで、その技術をYouTubeでも公開されています。

SPADセンサーを利用した光学レーダーによって、この世の全てをポイントクラウドとしてデジタル化する、、、、という大変な世界になって来ますね。

PanasonicはVAPDセンサー!

Panasonicも2020年2月にに車載用のToFセンサーとして同様の技術を用いたセンサーを発表していました。

パナソニック株式会社 インダストリアルソリューションズ社は、近方から遠方250 m先にある物体位置に合わせた高精度な三次元情報を取得する、アバランシェフォトダイオード(APD)画素を用いたTime-of-Flight(TOF)方式距離画像センサを開発しました。本センサは、車載用距離測定や広域の監視など、さまざまな分野への展開が可能です。

Via: Panasonic プレスリリース – 近方から遠方250 m先まで
Panasonic VPAD イメージセンサー vs SPAD

PanasonicのVAPDセンサーは2020年2月の時点で100万画素を達成していたということですが、その構造を見るとCanonが示したピクセル開口率約100%と同じような技術が使われているように見えます。

また、VPADのVはVirticalということで、画素回路がセンサーの裏面に配置されているということで、こちらもSONYのセンサーと同じような構造なのかもしれません。(間違っていたら申し訳ありません)

勿論海外勢も

Tower Semiconductor社も車両及びADASセンサーとしてSPADを販売しています。

この可能性がありすぎるセンサーで将来のカメラはどうなるんでしょう?

ということで、まずは車載イメージングの世界では既にSPADタイプのセンサーの実用化されたことで自動運転が加速を後押ししているという現状だと思いますが、軍事、自動車用、産業用、そして監視用のカメラで最先端の技術が量産化され、次はこのようなセンサーはスマホに搭載されることになるのでしょうか?

いや今回のCanonの発表が凄いのがSPADセンサーが監視カメラに製品に搭載されるということだと思いますので、Canonさんだからこそ、まずこの画期的なセンサーは民生用カメラに搭載して頂きたいですね!

ISO10万以上でノイズなしで、240fpsの動画撮れるとかもう最高のカメラになりそうですが、このようなカメラではもう大口径レンズも必要なくなるのかもですね、、、、ボケも既に3D情報を取得いているのでエミュレートになったりして、、、、

一方でCanonは3D用のステレオレンズを開発したり、MREALデバイスを実用化し販売されていたりしますので、3Dも取得できるSPADセンサーを組み合わせることで、さらにxRのソリューションも加速しそうです。

SPADセンサーで紹介どのようなカメラが生まれるのか楽しみですね!

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