DPreviewが選ぶ2016年レンズ交換式カメラのベストバイ900〜1200ドル部門
DPreviewが年末恒例の今年のベストバイ選定結果を発表しています。
今回、まずレンズ交換式カメラの900〜1200ドル部門。
この価格帯は入門向けと上級向けのちょうど中間的な価格帯として一般的な写真愛好家にとっては最も気になるカテゴリであり、センサーサイズを見るとAPS-Cまたはフォーサーズ、そして、一眼レフとミラーレスカメラが入り交じる様相を呈していることから選定が難しいと思います。
DPreviewおすすめのカメラはどの機種が指名されるのでしょうか?
In this category, you’ll find both mirrorless and DSLR cameras that are highly capable under a variety of shooting situations, offer built-in high-spec viewfinders – either optical and electronic – and an extensive array of external controls
Via : 2016 Roundup: Interchangeable Lens Cameras $900-1200: Digital Photography Review
エントリされているカメラとその評価
Canon EOS 80D

優れている点
- 画質が良い。
- RAWのダイナミックレンジが非常に優れている。
- ライブビューでのコンティニュアスAFが高速かつ高精度。
- マイクとヘッドホン入力端子がある。
物足りない点
- 動画作成機能が足りない。
- ライバルと比較するとファインダー撮影における動体補足の信頼性が低い。
まとめ
- 写真愛好家にとって手堅い選択となるカメラ。
Canon EOS M5

優れている点
- 高品質な2400万画素センサー。
- タッチスクリーンによるシンプルな操作系。
- フレームの80%に測距点があること。
- 物理的な操作系が充実していること。
物足りない点
- バッテリーライフが短い。
- 動画撮影での露出設定機能が限られている。
- 1080p動画に留まっていること。
まとめ
- スチル及び動画撮影においてクイックかつ簡単に使えるミラーレスカメラとして訴求している。
Canon EOS Rebel T6s(EOS 8000D)

優れている点
- 画質が良い。
- 3インチ可動タッチスクリーン。
- Wi-Fi及びNFC。
物足りない点
- 動体補足性能が足りない。
- ダイナミックレンジが欠けている。
- ライバルの一眼レフカメラに対してバッテリー性能に欠けている。
まとめ
- 大きな欠点が無く、新2420万画素センサーによってこれまでのモデルより解像度が高くなっている。
Nikon D7200

優れている点
- APS-Cセンサーの傑出した画質。
- ファインダー撮影で感銘を受ける程の動体補足性能。
- 連写時の大容量バッファー。
- この性能の一眼レフカメラとしては小型、軽量である。
物足りない点
- ライブビューでの動画撮影において絞りをコントロールすることが出来ない。
- 動画及びライブビュー撮影でのAFはそれほど良くない。
まとめ
- D7200の2420万画素CMOSセンサーは最上級の画質を得ることが出来る。
Olympus OM-D E-M5 Mark II

優れている点
- とても良い画質で、ダイナミックレンジと色再現性も良い。
- 拡張性、操作のカスタマイズ性。
- クラス随一の手ブレ補正性能。
物足りない点
- 現代の基準では物足りない解像度。
- 複雑なメニュー構成、大量のカスタマイズオプション。
- 動画はディテールに掛けている。
まとめ
- 個々の性能よりも総合力に優れているカメラ。
Panasonic Lumix DMC-G85/G80(LUMIX DMC-G8)

優れている点
- 1600万画素センサーは優れたRAW画質を生み出している。
- 4K動画撮影で5軸手ブレ補正が使える。
- 素晴らしいAF性能。
- 防塵防滴構造。
物足りない点
- 撮って出しのJPEGはもっと良い画質であるべきである。
- ヘッドホン入力端子が無い。
- 可動液晶がマイク入力端子に干渉してしまうこと。
まとめ
- 皆さんの候補の中にG85は存在しないかもしれないが、その中に入れるべきである。
- 総合性能についてはほぼ満点である。
Panasonic Lumix DMC-GX8

優れている点
- 静止画と4K動画の画質がとても良い。
- 素晴らしいAFシステム。
- ティルト可能なビューファインダー。
物足りない点
- シャッター振動によるブレが発生する。
- マイクロフォーサーズカメラとしては嵩張ってしまう。
- 彩度が強調されており、肌色も緑被りする。
まとめ
- 愛好家に訴求するミラーレスカメラとして手堅い静止画と動画画質を実現している。
Pentax K-3 II

優れている点
- 素晴らしい人間工学と多くのカスタマイズ可能な操作系。
- 頑丈、防塵防滴構造。
- スピーディーな連写性能。
物足りない点
- AF性能がライバルと比較して劣っている。
- 動画の画質がライバルと比較して劣っている。
- GPSに搭載によってポップアップフラッシュが犠牲になった。
まとめ
- ペンタックスは素晴らしい画質を出している。
Sony α77 II

優れている点
- 高速連射。
- 連写時の素晴らしいAF性能。
- 堅実な人間工学。
- 効果的なボディ内手ブレ補正。
物足りない点
- ライバルと比較して高感度性能がそれほど良くない。
- ライバルと比較して使用出来るレンズシステムが少ない。
- 最良のライバルに対して動体補足能力に欠けている。
まとめ
- Wi-Fi及びNFC、3軸可動LCD、マグネシウム合金ボディ等、α77から多くの機能がアップグレードされている。
Sony α6300

優れている点
- 素晴らしいJPEGとRAW画質。
- 最高のAFシステム。
- 様々なコントロールが可能な4K動画撮影機能。
物足りない点
- AFポイント選択が扱い難い。
- カメラ内RAW現像が無い。
- 混乱させるメニュー構造。
まとめ
- 素晴らしいAF性能、素晴らしい画質、またこれまで見た中で最良の動画撮影能力がある。
ベストバイの結果発表
総合ベスト:Panasonic G85(DMC-G8)

- 競争の激しいカテゴリであるが全てのカメラは素晴らしい画質を持っていことから、いかに多彩な機能を持ち、これらの機能の中でどこが強みであるかがポイントとなる。
- 画質面、AF性能や動画機能の面から見るとG85は我々の唯一の推奨では無い、但し他はユーザーインタフェースによってそれらを完全に活用すことが出来ていないのである。
- SONY α6300も候補になるが、Panasonicはより良いハンドリングやユーザーインタフェースを持つことで、より多くの機能をより簡単により楽しめることが出来る。
- 簡単に使えるという点においてはEOS M5もまた検討すべきであるが、4K動画機能を欠いていることからトップにはならなかった。
静止画のベスト:Nikon D7200

- 静止画撮影では未だに一眼レフカメラの方の撮影感覚を好む方が存在しており、それらの方とって特にD7200で洗練されたユーザー体験を得ることが出来る。
- 旧来のカメラということになるとその選択は限られている。
- 画質においてはこのカメラはα6300と同様に最良である。
- 全てのレンズがD7200に完全にマッチングすると言えないがNikonはSONYのEマウントよりも多彩なレンズラインナップを持っている。
- 一方、G85(DMC-G8)はより小型であり、より良い動画機能と指で操作出来るダイレクトな操作系を持っている。
- もしあなたが光学ファインダーを好むのであればD7200は手堅い選択となる。
- ハンドリングも良く素晴らしい写真を撮るためには最高カメラである。
D7200の選出は予想通りの方も多いと思いますが、このカテゴリでG8がトップになるのは意外だったかもしれません。
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